新刊のお知らせ 2018年7月15日刊行

  続 この器では受け切れなくて

   山谷兄弟の家伝道所物語


   菊地 譲(著)



2018年7月15日刊行(予定)
四六判・368頁・1,800円+税
ISBN978-4-907486-74-7 C0016


発行 株式会社ヨベル YOBEL Inc.
〒113-0033 東京都文京区本郷4-1-1
Tel 03-3818-4851 Fax 03-3818-4858




キリスト教関係の書店にて販売
また、まりや食堂でも1400円(税込、送料込)でおわけします。
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連絡先 まりや食堂    電話/Fax 03-3875-9167

◆全10章の内容
1 私への啓示
 私が支援者から時折言われたことは、山谷で日雇いをしたり、食堂 を作ったりするのはわかるが、妨害に対して空手を習ったり、空手の けがで入院するまでして山谷の伝道にこだわるだろうかと。
 山谷での神との出会いには、特別な意味があったことを述べること で、その疑問に応える義務があると考えた。この本が多分最後になる だろうから、神の凄さを示したいと考えた。
2 永伊(仮名)さんと共に
 彼との10年以上にわたるかかわりを淡々と書いた。
3 お弁当販売
 弁当販売のカウンターで会計をしている時、おじさんとの一期一会 的かかわりを通して生み出された会話を拾って述べてある。この窓口 を通して体験した山谷の様子を皆さまに紹介し、その出来事を分かち 合えたらよいと考える。
4 アウシュビッツの普遍性
 有名な「夜と霧」を取り上げ、感想を述べている。この本で印象的 なのは「いい人は帰ってこなかった」というくだりだ。今日、中東で 悲惨な内戦や爆弾テロが多く、パレスチナでもパレスチナ人が人権を ないがしろにされているような状態の中で、フランクルのこの言葉は 非常に重い響きを持っている。
5 創造の神秘
 旧約聖書の神が創造をきわめて良かったとか、支配せよとか言っていることなどを取り上げ東日本大震災について考察している。
6 ボルダリング
 今はやりのボルダリング。人工の壁を上るスポーツ。結構頑張ったが、爪の故障や湿疹でやめてしまった。 30年前山谷に来た時、目の前にそそり立つ壁のように、山谷の様々な現象が見えた。
7 存在について―サルトルとの対話
 人間の意識は自分と向き合っているから対自存在と人間を規定する。
——私には人間は対自存在としてだれもが平等だと感じている。
8 殉ずる
 高田さんは交通事故を起こし、交通刑務所に収監され出所後、行き場がなく山谷に来た。 ——ここで紹介している高田さんは2017年の冬に亡くなったと聞いている。どこに埋葬されたかはわからない。
9 神へ生きる勇気―日々の黙想
 ヨブは不幸に絶望したのではない。公平に扱われていないことを嘆 くのだ(10・ 23)。裁きの座を要求し、なぜ自分をないがしろにする かを聞きたいのだ。ヨブの気性の激しさに圧倒される。
10 勇太
 この犬を買ってきたときは気が荒く、家内にはなつかなかった。私 は懸命にえさをやりなだめすかしてしつけをした。それで私にだけは 従順だ。
——まりあ食堂の日々を中心にして——