殺されるよ(2018年3月8日)

お弁当を買いにくるおじさん
お弁当販売のまりや食堂のカウンターで私は会計をしているが、よく見かけるおじさんが時によれよれの1000円を出す。「今日、仕事?」と聞けば高齢者用の仕事に行ったとのこと。それは玉姫職安が出す高齢者用の楽な仕事だ。単価は安いが楽だ。それはいつもあるわけではないらしい。季節による。
 その人は今日、卵弁当を買いながら「殺されるよ」と私につぶやく。「うん?」「高齢者の仕事が切れたんだ」と辛そうに言う。昨日はこの人は乾パンを取りに来ていた。
 もう年できつい仕事はできない。生活保護は寮に入れられるから集団生活は苦手で、だめなんだといかにも気が弱そう。
私たちにできることはと言えばあまりない。一番安いのり弁を買っていただくか、時折出す乾パンを食べていただくか。炊き出しで何とか食を繋ぐかだ。山谷周辺でも週に何回かはしているからそれで繋ぐしかない。
 今度うちの前の掃除を頼んで弁当を提供してみようかと思っている。これは以前にも幾人かに頼んでしたことがあったが皆途中で切れてしまった。このおじさんが希望すれば聞いてみようと思っているがそれ以来弁当を買いに来ない。