最近の「山谷」と「まりや食堂」


かつては日雇労働者の街として独特な活況を呈していた「山谷」。
バブル終焉ののち、街の相貌は徐々に、しかし大きく変化してきました。
その変化とともに「まりや食堂」は活動を続けています。

急募
仕込み 11:00~14:30
お弁当販売 15:00~18:30 特に人手不足です。
ボランティアでお手伝いくださる方を募集しています。
まりや食堂の調理の担い手にも、高齢化の波が押し寄せてきています。
充分に仕込みができれば、完売でお客さんをガッカリさせることもなくなります。
全国よりいただく献品や献金の整理もよりスムーズになり、メニューのバリエーションも広がります。

クリスチャンとノンクリスチャンとが協力して作業しています。
ぜひ連絡フォームからお申し出ください。


♬山谷の読書会♬
毎月第3土曜、10:30~12:00です。

抒情的な作品から非常に骨っぽい現代批評まで幅広いテーマですが、山谷というプリズムを通して社会や文化をどうとらえるか、という関心は一貫しています。
(礼拝ではありますが)宗教的なバックグラウンドは関係ありません。少し固いですが、よろしくお願いします。

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Ⅰ 山谷の現在

東京メトロ日比谷線のホームから眺めた山谷方面。
スカイツリーが根元近くまでみえます。


駅を出て振り返ると、高層マンションがそびえたっています。
ここ2、3年でファミリー世代がずいぶん目立つようになりました。



南千住の操車場は一見昔のまま。
でも遠くにマンションが林立しているのがわかります。


歩道橋を降りて眺めた泪橋方面。
ドヤ(簡易宿泊所)の外観にも変化が出てきています。
旅行者の利用が急増しています。


もちろん、以前のままの建物もあります。
よくみると、2階建なのに窓の配置の奇妙です。
布団を敷けばスペースもなくなるような、2~3畳しかない部屋が、生活保護を受けるお年寄りたちの住処になっています(ドヤ保護、と呼ぶ)。


Ⅱ まりや食堂と山谷

このように大きい変貌を経験している山谷。
「日本基督教団 山谷兄弟の家伝道所」の1階が「まりや食堂」です。
きれいなステンドグラスのカウンターで、お弁当を販売しています。


食堂、という語が名前にあるのは、以前は実際に建物の中で食事を提供していたので、お弁当専門の現在もその名残があるのです。
山谷のお年寄りのために何ができるか悩みながらも、栄養のバランス・十分なボリューム・低価格=「三位一体」のお弁当を地道に提供しつづけています。

お年寄りにつきものの介護や病気などの上に、アルコールなどで生ずる(身体や精神の)障害、保護の網の目にかからない野宿者、といった山谷特有の課題が重なっています。
お弁当を買いにくるお客さんにチラホラ混じる若者たち、の姿もちらほら混じります。
手配師が携帯電話に、ドヤが「脱法ハウス」に、、、山谷という立ち位置からはそんな風に俯瞰できます。

ここ山谷で、宗派や教派の違いを超えて、まりや食堂はこれからも働きつづけます。